会社の倒産・債務整理
倒産の種類 【会社の倒産・債務整理】
この『債務整理ガイドBOOK』は基本的には個人の多重債務・債務整理を扱っているブログですが、中には会社の倒産にともなう債務整理の情報を求めている方もいらっしゃると思います。
会社の経営というものに、まったく無縁のゼロですから、なかなか上手く情報収集&解説ができないかもしれませんが、何かしらの参考にしていただければ嬉しいです。
まず、日常的に使用する「倒産」という言葉は、法律用語ではないそうです。このことを頭に入れておかないと、けっこう混乱します。
「企業経営が行き詰まり、弁済しなければならない債務が弁済できなくなった状態」が俗に倒産と呼ばれるわけですが、法律的には、以下のような場合が該当します。
(1) 2回目不渡りを出し銀行取引停止処分を受ける
(2) 内整理する(代表が倒産を認めた時)
(3) 裁判所に会社更生法の適用を申請する
(4) 裁判所に民事再生法の手続き開始を申請する
(5) 裁判所に破産を申請する
(6) 裁判所に特別清算の開始を申請する
このうち(1)と(2)が「任意整理」、(3)〜(6)を「法的整理」と大別します。
任意整理
倒産会社と債権者の任意の話し合いにより、会社の資産・負債などが整理されます。この際、裁判所の法的な拘束を受けることはありません。
法的整理
裁判所の関与と監督により、整理が行われます。
また、もうひとつ分類の仕方があります。倒産は会社を清算(消滅)させる「清算目的型」と、事業を継続しながら債務弁済する「再建目的型」に分かれます。
清算目的型:「破産」「特別清算」、大部分の任意整理
再建目的型:「会社更生法」「民事再生法」、まれに任意整理の一部
今回はとりあえず、倒産と呼ばれる状態が、法律的にはどういうことなのか。またどういう分類ができるのか。そこを押さえておきましょう☆
法的整理の種類 【会社の倒産・債務整理】
倒産の種類でお話した通り、裁判所を通す「法的整理」には以下の4種類があります。
・ 裁判所に会社更生法の適用を申請する
・ 裁判所に民事再生法の手続き開始を申請する
・ 裁判所に破産を申請する
・ 裁判所に特別清算の開始を申請する
ちょっと、小難しくなりますが、ひとつひとつ解説していこうと思います。
・会社更生法
申請の対象は株式会社のみで、会社が消滅すると社会的に大きな影響のある上場企業や大企業の倒産に適用されるケースが大半です。
旧経営陣は原則としてその後の経営に関与できなくなりますが、経営責任のない場合に限り、経営に関与することができます。
裁判所は「更生手続きの開始決定」と同時に管財人を選任し、事業を継続しながら管財人の下で「更生計画」が作成されます。
更生手続きをうまく進めるためには事業管財人(事実上のスポンサー)の選任が鍵を握っていて、その後の更生計画遂行の大きなポイントとなります。
手続きが厳正・厳格に行われるため、手続き終結までに長期間を要していましたが、2003年4月、民事再生法を踏まえ、手続きの迅速化・合理化を図るため、改正会社更生法が施行されています。
・民事再生法
和議法に代わり2000年4月から施行され、株式会社・有限会社のほか医療法人・学校法人などを含む全ての法人及び個人に適用されます。経営破綻が深刻化する以前の早期再建を目的としています。
申し立て人は通常債務者だが、債権者による申し立ても可能。経営権は原則として旧経営陣に残るが、利害関係人の申請または裁判所の職権により監督命令(経営者の後見的立場として監督委員が選任される)・管理命令(経営者に代わって管財人が選任され経営にあたる)が出される場合もあります。
再生計画の認可は、出席債権者数の過半数で届出債権額の1/2以上の同意が必要となっています。また届出債権の3/5以上の同意があれば、債権の調査確定手続きを省略できます(簡易再生)。届出債権者全員の同意があれば、ただちに計画の認可を受けることができます(同意再生)。
・破産
倒産会社の財産全てを換価して、債権者の優先順位と債権額に応じて配当を行う強制執行手続きです。
債務者である倒産会社自らが申し立てる「自己破産」、倒産会社の役員が会社の破産を申し立てる「準自己破産」、債権者(第三者)が破産を申し立てる「第三者破産」の3つに分けることができます。
破産手続き開始決定が出されると、裁判所は破産管財人(通常は弁護士)を選任し、以降の破産会社の管理は管財人が行います。管財人は、倒産会社の財産を管理し資産の売却や売掛金の回収によって換価し、債権者への配当の原資とします。
・特別清算
申請の対象は株式会社のみで、会社が解散登記されていることが前提となります。債務超過などで清算の遂行に著しく支障をきたす場合などに、裁判所の下で清算業務を進める形になります。
解散登記により就任した清算人が整理の手続きを行い、債務弁済の金額・時期・方法などを定める協定案を作成します。
破産手続きと大きく異なり、債権調査・確定の手続きがなく、財産換価も一定の金額までは清算人が自由にでき、小口債権者には裁判所の許可を得た上で協定外で弁済することも可能です。
この『債務整理ガイドBOOK』では基本的に個人の多重債務者の方に特定調停や自己破産を自力でやることをオススメしているのですが、会社絡みではさすがに専門家である弁護士に依頼せざるを得ないと思います。


